自尊感情を高め、自ら人生を切り開く子どもへ「社会福祉法人森友会(しんゆうかい)」

暮らし

社会福祉法人森友会は、大分県佐賀関の佐賀関幼稚園を始まりに、現在全国で28園を展開しています。変化の時代とも呼ばれる予測不可能な現代において、子ども達が自分を大切に将来幸せな人生を築くことを目標に、画一的な教育ではなく子どもの主体性を一番に尊重することを大切にしているそうです。
今回は社会福祉法人森友会の施設の1つである、大分市大在にあるよいこの森こども園の池辺伸一園長にお話を伺いました。

異年齢保育で子どもの社会性を育む

清潔感溢れる園内

清潔感溢れる園内

森友会ではそれぞれの年齢別のクラスはなく、0歳~1歳の乳児の部屋と2歳~5歳の幼児部屋の2つだけです。モンテッソーリ教育でも取り入れられている縦割り教育は、異年齢の子ども達が一緒に過ごすことでお互いに学びあうことを目標としています。
 
ひと昔前の日本では当たり前だったように、上の子が自然と下の子の面倒を見る、下の子は上の子に憧れ真似をしては色んなことを学び挑戦する意欲をもつ。その中には競争もあり、小さな社会の中で対人関係を中心とした学びは、成長するにつれて必要となる集団生活を乗り越えるために大切なことです。
 
森友会を卒園した子ども達は、小学校に上がると色んなことに積極的に挑戦する姿が見られたり、仲間割れの仲立ちをする子も多いそうです。
 

子どもが本当にやりたいことを自ら選び取る力を育てたい

子ども達が遊んだり食事をするホール

子ども達が遊んだり食事をするホール

森友会では今流行りの英語や書き取りの学習時間などはなく、運動会や発表会も目玉となるような立派な演目などはありません。それは、子どもの普段の生活の延長線を見てもらいたいからという理由のためです。
 
子ども達が一斉に一つの事に取り組み作り上げる作品は保護者も感動しますが、大人になったときに「実はやりたくなかった」「強制されて苦痛だった」という思いを抱いていた子も多かったそう。「やらさせる」ことを強要しないため、子どもが好きなことを見つけて遊ぶ日常を一番大切にしています。
 
英語教育なども同様、大切な幼児期に学習を詰め込むのではなく、人間性を育みいずれ必要となったときに自主的に学習に取り組める子であることを目標としているそうです。
 
また教室には、コーナー保育と呼ばれる様々な遊びの道具がおいてある棚が用意されており、お絵描きや粘土、おままごとなど子どもが自ら選んで遊べるように環境が整えられています。
 

廊下も木を基調とした作りになっている

廊下も木を基調とした作りになっている

食時にも楽しみを

社会福祉法人森友会HPより

社会福祉法人森友会HPより

森友会の特徴の1つとも言えるのが食事のスタイルです。職員が配膳台につき、子ども達一人ひとりが食べたい分だけ食事を取りに行くビュッフェ形式の食事スタイルです。その中で
 
「今日はどれくらい食べる?」
「今日はこのお野菜挑戦してみようか?」
 
など、コミュニケーションを取りながら子どもが自分で食べられる量だけ食事をもらいに行きます。歩ける子どもは一歳からでも自分で歩いてミルクや食事を取りに行くそうです。食事を楽しんでもらいたいということから、苦手な野菜も強制はしませんが、個別に声掛けをしながらサポートしているそうです。
 
また食事の時間の11時から12時半と長く設定されており、保護者の方の仕事の都合で朝食が早い子には早い食事を、逆に朝食が遅い子には少し時間を下げて対応できるように幅を設けいます。
 

子どもの自尊心を育むために

コーナー保育のための遊びの道具を置いてある棚

コーナー保育のための遊びの道具を置いてある棚

森友会は子どもの自尊心を育てることを大切にしています。子どもは自尊心が養われることで、自分を大切にすることができ、相手にも優しくすることができます。そのため、子ども達が何気ない日常生活から一生懸命頑張っていることまで少々大げさでも、大きな声で手を叩いて褒めることを大切にしているそうです。
 
4、5歳になるとお手伝いをしてくれる子もおり、その時も目一杯褒めます。もちろん、危ないことや人を傷つけるようなことをしたときは、向き合って説明し叱ることもあるそうですが、全体の9割は褒めるようにしているそうです。
 
そのような日々の積み重ねで、子ども自身が「自分は大切な存在なんだ」と自覚し心の大切な核である自尊心が育まれていきます。
 
【大分市認可保育園 かがやきの森こども園】
〒870‐0025
大分県大分市顕徳町2‐2‐41
tel:097-536-6008
 
【大分市認可保育園 こころの森こども園】
〒870-0130
大分県大分市横尾東町3-19-16
tel:097-520-8822
 
【幼保連携型認定こども園 よいこの森こども本園】
〒870-0243
大分県大分市花江川4-12
tel:097-527-6433
 
【幼保連携型認定こども園 よいこの森こども園分園】
〒870-0271
大分県大分市角子原2-163
tel:097-574-6226
 

おわりに

子どもの「やりたい」という気持ちを大切に子ども主体の保育をされていますが、ただ見守るのではなく適切なタイミングで介入できるよう、意識の高い職員を育てることを大切にしているそうです。古い風習や環境に捕らわれないよう、職員の間でも、年齢や経験の垣根を超えてやる気を伸ばしのびのび働くことができるような人間関係を構築しています。先生方は笑顔で温かく、子ども達は園庭や室内で思い思いに元気に過ごしている取材時の様子は、ゆったりした時間が流れているような温かい雰囲気でした。
 
子どもの主体性や協調性を伸ばしたいと考えている大分県内の保護者の方は、見学の上検討してみてはいかがでしょうか?

よいこの森こども本園
大分県大分市花江川4-12
097-527-6433
施設情報を見る
よいこの森こども園分園
大分県大分市角子原2-163
097-574-6226
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こころの森こども園
大分県大分市横尾東町3-19-16
097-520-8822
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社会福祉法人 森友会 かがやきの森こども園
大分県大分市顕徳町2‐2‐41
097-536-6008
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株式会社ベツダイ

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