別府市 キッズ
感性豊かに、愛情あふれる子どもへ。南大分に笑顔咲くえんわらひ
暮らし
大分県立病院のほど近く、大分市畑中にある幼保連携型認定こども園「南大分に笑顔咲くえん わらひ」。通りから一歩入ると、一見こども園には見えないモダンな外観を持つこの施設は、2019年4月に認可保育所としてオープン、翌年2020年4月より幼保連携型認定こども園へと移行し、運営されています。
ここでは子どもの主体性を尊重し、感性豊かな人へと育つための保育を大切にしているだけではありません。ICTを積極的に取り入れ、事務作業を効率化することで、子ども達や保護者と直接ふれあう時間を大切にする、大分県内でも先進的な取り組みをされています。
子どもの主体性を大切に見守る保育
園庭からみた園舎。木の温もりを感じる外装が特徴的。
わらひの保育内容は、先生方が事前に活動の計画を立てていますが、子どもたちのちょっとしたつぶやきや、「やってみたい」という主体的な想いをしっかり受けとめて柔軟に変更するそうです。大人に言われるがままの活動に終始するのではなく、子ども個人の想いが集団の活動に影響を与えることを保障するためだとおっしゃっていました。それは、大人が子どもの存在を、意志を持った一人の人間として尊重することから始まり、このこども園が大切にしている【信じて見守る】ことが求められるのでしょう。
さらに、「私と小鳥と鈴と」などの代表作を持つ童謡詩人「金子みすゞ」の世界観を大切にしており、毎朝読み聞かせしているのだとか。今はその詩に紡がれた言葉の意味を完全に理解できなくてもいい。いつかまたそれに再会した時、言葉に込められた優しさがスッと沁みこんでほしいとの願いがあるのだそうです。ちょっと特徴のある「わらひ」という園名も「金子みすゞ」の詩からいただいたものだと伺いました。
また、普段の活動以外にも4歳以上児には外部講師による
体操教室(月2回)
英会話教室(月2回)
習字(月1回)
の時間を設けているそうです(体操教室時のみ、指定の体操服あり)。あくまでも保育の延長。つまり遊びから学びへ繋げるための楽しい時間であり、早期英才教育とは一線を画しているとのこと。外部講師への追加料金もありません。
四季の移ろいを感じることができる植物で彩られた広い園庭。
保育室の外に目をやると大型遊具の姿は無く、植物で彩られた広い園庭がありました。管理はとても大変だそうですが、毎日少しずつ変化する園庭の植物や、そこに集まる虫や鳥たちとのふれあいを子どもたちはあたかも探検家のように五感を使って楽しみます。大型遊具で遊びたい時は園を出て、公園に行けばいいと話すわらひの先生は地域社会資源と子どもの関わりを大切にしていました。
子ども達の発達に合わせた支援を
3〜5歳児部屋の開放感ある天井
保育室を発達の連続性や社会性の育ちを保障するため0~1歳児、2歳児、3~5歳児部屋に分けているそうですが、【魔の2歳児】と形容されるほどその時期の発達には目を見張るものがある2歳児の部屋だけが独立しています。そこには発達の偏りや、発達の遅れなどを早期に発見して適切な支援ができるように、部屋を独立させ小集団をキープしているという理由がありました。発達に不安があり療育と並行通園しているお子さんもいて、療育施設と連携を取りながら支援してくれるのもポイントです。
働く保護者の方のパートナーとして
園内はたくさんの窓があり、採光により明るい雰囲気を醸し出しています。
園庭から見える給食室の様子。巨大な一枚ガラス越しに見える給食室では職員がカフェの店員のような制服を着て作業をしており、親しみを覚えました。
保護者との連絡は専用のスマートフォンアプリを介して行われています。出欠席の連絡や体調などの情報共有を目的とした連絡帳機能を使用、日々の活動の様子を写真付きで共有しているとのこと。職員は事務時間が削減され、子どもたちと触れ合う時間が増えるばかりか、保護者にとっても出欠の電話をする手間がなく、園で過ごす我が子の様子が分かって嬉しいとのお声などをいただくそうです。
さらに、子どもを幸せにするには、関わる大人が満たされている必要がある。という想いから、外部と連携した子育て支援の取組を積極的に行っています。
【おまかせランドリー】
株式会社みどりやクリーニング、病児保育コンサルティング株式会社が提供する洗濯代行サービス。
園内で使用する子どもの衣服、布団などを洗濯、高温殺菌乾燥してくれるもの。はじめに数セット預けておけば、毎日着替えを準備してカバンに入れておく必要がありません。
2,500円/月
【手ぶら当園】
株式会社ベビージョブが提供するオムツのサブスクリプションサービス。
園内で使用するオムツが定額で使い放題になるもの。種類は選べないものの、残り枚数を気にすることなく利用することができます。
2,500円/月
【ペンギンケア】
病児保育コンサルティング株式会社が提供する小児科受診代行サービス。
急な発熱や、体調不良でお迎えが必要になった際、どうしても仕事を抜けられない保護者の代わりに、病児専門の保育園「さくらいろ保育園」から看護師をわらひに派遣して、小児科受診を代行してもらえるもの。受診している間に仕事を調整してお迎えにくる、もしくはどうしても抜けられない時は、そのまま「さくらいろ保育園」で病児保育を受けることができるサービス。新電力おおいたが提供する”こども笑顔でんき”の協賛を受けているため、わらひ在籍園児は格安で利用できます。
小児科受診代行:500円/回
子ども達だけでなく保護者のライフスタイルにも寄り添ってくれる園でもあります。
正面から見た南大分に笑顔咲くえん わらひ
おわりに
時代に沿った子育て支援を展開する一方で、子どもたちとのあたたかな関わりの時間を大切にしている「南大分に笑顔咲くえん わらひ」。仕事も育児もどちらも大切にしたいと考える保護者たちの強い味方になってくれるのではないでしょうか。
見学希望者が大変多いそうなので、希望される方は早めに予約されることをおすすめします。